グーグルクロームの文字起こし&翻訳「ライブキャプション」とは?【Google Chrome】

近年、ウェブサイトや動画コンテンツを制作する上で、アクセシビリティの向上が求められています。特に、音声コンテンツを提供する場合、テキスト字幕の提供は欠かせない要素となっています。
そんな中、Google Chromeには「ライブキャプション(Live Caption)」という便利な機能が搭載されているのをご存知でしょうか?この記事では、WEB制作の現場から見たこの機能の活用方法やメリットをご紹介します。
ライブキャプションとは?
Google Chromeのライブキャプションは、音声をリアルタイムでテキスト化する機能です。YouTubeやNetflix、Google Meetなどの音声付きコンテンツに対応し、動画や音声の内容を自動的に字幕として表示できます。
この機能は、2021年3月にChrome 89で正式に搭載され、当初は英語のみ対応していましたが、現在では日本語を含む複数の言語に対応しています。
ライブキャプションの活用方法
1. アクセシビリティの向上
ユーザーの中には、聴覚に障がいがある方や、音声を聞くことが難しい環境にいる方がいます。ライブキャプションを活用することで、そうしたユーザーにも情報を届けやすくなるため、ウェブサイトのアクセシビリティ向上につながります。
2. 動画コンテンツの視聴体験を向上
音声コンテンツ(ポッドキャストやウェビナー、オンライン会議の録画)を配信する際、字幕の自動生成ができるため、ユーザーの理解を助けることができます。特に、Google MeetやZoomの録画を文字起こしして要点をまとめる際にも便利です。
3. SEO対策にも活用できる
動画コンテンツの内容をテキスト化することで、検索エンジンがその内容を理解しやすくなります。たとえば、YouTubeの動画に字幕をつけることでSEO対策としての効果が期待できます。
4. クライアントとの打ち合わせ議事録の作成
WEB制作の現場では、オンライン会議(ZoomやGoogle Meet)が増えています。ライブキャプションを活用すると、会議中の発言をテキスト化できるため、議事録作成の効率が向上します。
ライブキャプションの設定方法(PC版Google Chrome)
- Google Chromeを開く
- 右上の「︙」(メニュー)をクリックし、**「設定」**を開く
- 左側のメニューから 「ユーザー補助機能」 を選択
- 「ライブ キャプション」 をONにする
この設定を有効にすると、対応する動画や音声が再生されると自動的に字幕が表示されます。
ライブキャプションの注意点
すべてのウェブサイトやアプリで利用できるわけではない(一部のコンテンツでは動作しない)
文字起こしの精度に限界がある(特に固有名詞や専門用語の認識精度は完璧ではない)
オフラインでの利用には制限がある(ただし、一部の環境ではオフライン対応)
まとめ
WEB制作の現場では、アクセシビリティやSEO対策がますます重要になっています。Google Chromeのライブキャプションを活用することで、ユーザーの利便性を向上させたり、動画コンテンツの価値を高めることができます。
今後、動画や音声コンテンツを扱う機会が増える中で、こうしたツールをうまく活用し、より多くのユーザーに情報を届けられるサイト作りを目指していきましょう!